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【コエノコ収録 ご利用事例】菊地さん(70代・男性)

「今後も、孫たちと楽しく過ごせたらいいな」——手術前に自分の声を残した理由

ヘッドホンをつけ、マイクに向かって台本を読み上げる菊地さん

「声を犠牲にしてでも、今後も、孫たちと楽しく過ごせたらいいなと思っているんです」

そう穏やかに話してくださったのは、喉頭がんの手術を控える72歳の菊地さん。10月下旬の喉頭摘出を前に、ご自身の声を残すため、コエノコの収録にお越しくださいました。

毎日遊びに来る孫との会話が楽しみ

70歳まで働き、現在は奥さんと暮らす菊地さん。近所に住む小学4年生のお孫さんが、毎日のように顔を見せに来てくれるそうです。

「夕方になると孫が来るので、一緒に宿題をやるんですよ。昔を思い出しながら算数を教えたりしてね」

そんな何気ない会話が、今の暮らしの楽しみのひとつです。

一方、喉頭がんの治療では、声を失う可能性を伴う手術を受けるという、大きな決断を迫られました。

「声を出せなくても、より確実な治療法を選択し、コミュニケーション手法を工夫しながら、友人や家族と楽しく過ごしたいな」

「孫が、20歳になったら、一緒にビールを飲もうよと約束しています。まだまだ長生きしないとね」

手術後の生活については、水泳ができなくなることや食事の仕方が変わることなど、気がかりもあります。それでも、これからの人生をできるだけ楽しく過ごしたいと、前向きに話してくださいました。

「自分の声で話せたら面白いな」

コエノコを知ったきっかけは、息子さんからの紹介でした。

「息子がインターネットで調べてくれて、声を残せるところがあるよって教えてくれたんです」

最初は、声を残すことが何の役に立つのか、イメージが湧かなかったといいます。

しかし、収録した声を使い、入力した文章を自分の声を再現した音声で読み上げられると知って、興味を持ちました。

「機械の声じゃなくて、自分の声で会話できたら面白いなと思って。これから、この声がどう使えるようになるのか楽しみですね」

声を失った後も、自分らしい声で誰かと話せるかもしれない。その可能性に期待を寄せているといいます。

台本を手に、マイクに向かって収録する菊地さん(横顔)

「声が残っているうちに、収録できてよかった」

以前はカラオケも得意だったという菊地さん。しかし、病気の進行とともに、少しずつ声がかすれるようになっていました。

「なるべく、この声が残っているうちにと思って」

収録を終えた後、こんな言葉をいただきました。

「今日、ちゃんと声が出たのがよかった。自分でも声がずいぶん枯れてきたなと感じたけど、それでも、人が聞いてわかる声を残せてよかったです」

手術前にしか残せない今の自分の声を未来へつなぐため、菊地さんはコエノコで一歩を踏み出しました。

あなたも、手術前の声を残しませんか?